こんにちは。 八年間続いた『お豆』を突然やめてしまったが故に、メールをいただいたり、お電話をいただいたり… ご心配をおかけしてしまいまして、申し訳ございません。 わたしは元気です! 今年は九年ぶりの発表が控えています。 九年!何故だかはわからな…

近所の池にオオバンが戻り、枯れ葉を付けた木々はカサカサと音を立てた。 歩く度に光の速さを感じて、世界はこんなにも美しいと思うのに、いつもどこかで悲しい出来事が起こっている。 昔。荒木さんに、わたしの写真には愛しかないと言われたことがあった。 …

今年も。毎年楽しみにしているジョン・ルイスのCMが公開された。 昨年はすごかった… いい歳をしてこんなことを言うのはアホみたいやけれど、未だにクリスマスには奇跡が起こるんやって本気で思っています。(オコッタコトハナイケドネ…)

始発列車。家出みたいなリュックサックを抱えて、ぼんやりとイヤホンからの音楽を聴いていた。 短いスカートの女の子たち、アルコールの缶を持ったまま眠るサラリーマン…休日の早朝はまだ夜の名残り。 駅まで辿り着くと町は嘘みたいな霧の中。学生の頃みたい…

買い物帰り、公園で。杖をついたおばあさんが歩いている。ふと立ち止まって、ゆっくりとその曲がった腰を起こしたと思ったら、おばあさんはじっと空を見上げていた。 真っ青な空の下に、淡く色付いたメタセコイアが揺れている。 自分もいつかはいなくなるの…

散歩中。空を見上げていたら、飛行機とヘリコプターが交差するのが見えた。 前を歩いていた親子連れの男の子が「わー、ぶつかっちゃうー!」と、かわいらしい声を上げる。 そこにいた大人達は皆空を仰ぎ、どこか懐かしい気持ちを共有したような想いとなる。 …

土曜日。アイスランドで撮影してきた、ブローニーフィルムの現像が上がる。 今回、アイスランドで何を撮影して来たのか。 そのことを話すには、まだ少しの勇気がいる。 思っていた以上に、自分のブランクは大きかったのだ。 市川準監督の映画『あおげば尊し…

先月はアイスランドにいたのだな… 九月はなんだかよくわからないまま、映画のシーンが次々と切り替わっていくみたいに、驚くほどの変化球を受けながら過ごした。 十月に入り、シゲルさんはお弁当のいらない生活になるものだと思っていたのに、結局しっかりと…

アイスランドから戻り、結局一週間近くも寝込んでしまった。 日本に帰って来てからは、すっかり回復していたシゲルさんも、わたしの風邪がうつってしまい、再び体調が悪化。一昨日は39度まで熱が上がってしまう。 爽やかな晴れの日が続いたシルバーウィーク…

昨日、アイスランドから帰国。 今回は、ただひたすらに制作のために撮影を続けた旅だった。 同行してくれたシゲルさんは、滞在二日目辺りから体調を崩し、回復しないまま帰国。 相変わらずの悪天候には、何度でも心が折れそうになった。 辿り着いた町毎にア…

シゲルさんの勤め先のお昼ごはんは少し変わっていて、いつも白ごはんと味噌汁だけが用意される。 なので、おかずだけのお弁当を持って行く。 長い間、シゲルさんのお弁当を作ってきたけれど、これは不思議なもので、ごはんを詰めないお弁当というのはどこか…

(わたし達が大好きでたまらない犬、柴犬のどんちゃん。ほんとの名はケンという) 七年ぶりに本腰を入れて作品をつくると決めてから、そちらに気持ちが向かっていて、これまでのように日々の写真を撮ることをしなくなってしまった。 冷蔵庫の中に貯まったま…

現在。 森の案内人 三浦豊さんの撮影で、森に入った。 と言っても、そこは京都府立植物園。 わたしの中で京都はいつも遠くにあるものだけど、ここだけは何故か近くに感じていられる。 朝まで降り続いていた豪雨は止み、緑は沢山の水分を含んで、きらめきを放…

現在。 七月にある母校での展示に向けて、懐かしさの漂わない学校へ通っている(卒業後に、母校は移転)。 けれど、学校というのは不思議で、建物の中には当時と同じ生きた何かが宿っている。 学生時代に同級生だった、現在は母校の教師をしている友人と楽し…

現在。 昨夜。シゲルさんが、昔付き合っていた男の子と全く同じ話をした。 同じ本の、同じ件を、同じことをしながら、話していた。 わたしはビックリした後、すぐに泣きたいような笑いが出た。 「さすがやね。ミナちゃんの好みは一貫してるなぁ…」 ホームベ…

昨年。 シゲルさんのご実家から嬉しい春のお届けもの(第二弾!)。 お義父さんが釣った沢山の小アジ、シビのお刺身、鯛二匹。 新玉ねぎ、きゅうり、スナップエンドウ、さやいんげん、カリフラワー。これらはお義父さんとお義母さんが手塩にかけて育てた野菜…

昨年。 家の門を出たところで子亀を見つけた。 「いったいどっから来たんや…」と暫く眺めた後、シゲルさんが池まで戻してやることに。 「今夜あたり竜宮城に呼ばれるかな」 と言ったので、「わからんで。どっか行きたいとこあって、今頃「なにしてくれてんね…

昨年。 国立国際美術館でアンドレアス・グルスキー展。 2005年。東京国立近代美術館で観た『ドイツ写真の現在−かわりゆく「現実」と向かいあうために』は、これまでに観て来た展覧会の中でも格段に素晴らしかった。 学生の頃に舐めるようにして何度も何度も…

昨年。 午前中もそもそ家事をしていると、大家さんがやって来て、本日の昼食会に誘っていただく。 手ぶらで行くのもなんなので、せっせとショボいおかず二品を作って、大家さんと仲良しのご近所さんのお宅までお邪魔した。 ここで旅のことを色々とお話出来た…

昨年。 夫婦ともども尊敬している作家さんが参加されているグループ展へ。 細部にまで注意を払って描かれたモノクロームの作品には、圧倒的な静寂が張り詰めているのに、いつもどこかにざわつきを感じる。 仕事にかけられた時間よりも際立つ、作品そのものの…

昨年。 三人で寺へ出かける。 はじめて訪れた寺は想像していたよりもこじんまりとしていて、苔の印象が色濃く残る。 本堂は暗く冷んやりとしていて、赤ん坊は一生懸命に何かを見つめていた。 花々が多ければ楽しみも多かっただろうけれど、見事に咲いていた…

一年前。 我が家に、オランダからお客さま。 満江先生ご一家が日本に一時帰国され、我が家へも遊びに来てくれました。 先月はオランダの満江先生のお家にずっとお世話になっていたので、一日ではあるけれどシゲルさんもわたしもこうしてお迎え出来ることを心…

一年前。 行きはあんなにも緊張していた出入国も、帰りはどこも拍子抜けするくらいすんなりと終え、わたし達はあっさりと日本に帰国した。 空港から一歩外へ出ると、日本は春を通り越して初夏のような気候。 大きな荷物を前にして自宅に帰るためのシャトルバ…

一年前。 シベリアの上空は、かなり揺れた。 そのせいか一睡も出来なかったけれど、色々なことを振り返る時間があった。 外国を旅したからといって何か劇的に自分が変わっていくわけではないし、どこにいても結局わたしはわたしだった。 けれど、そんなわた…

ちょうど一年前、3月31日月曜日。 昨夜は、一睡も出来なかった。 昨日は朝早くのフライトでそれなりに疲れていたはずなのに、それでも一睡も出来なかったのは、一晩中、恐怖と迷惑の紙一重を味わうことになってしまったからだった。 昨日。わたし達は朝の4時…

本日、プレゼント企画の『アイスランド・トラベルブック』を発送いたしました。 当選された方は、早ければ明日、明後日には届くかと思います。 一年前のちょうどこの日、吹雪のケプラヴィーク国際空港に降り立ちました。 来る日も来る日も悪天候に見舞われて…

昨日をもちまして、『アイスランド・トラベルブック』の応募を締め切りとさせていただきました。 本当に沢山のご応募をいただきまして、感謝の気持ちでいっぱいです。 今回『アイスランド・トラベルブック』を制作しながら、改めて感じることがありました。 …

『Iceland Travel Book』が出来上がりました! A5版・フルカラー・全94ページ! いつものように何の役にも立ちそうにない、ただの旅行記なのですが、『お豆』を元に全てトラベルブック用に記事を新しく書き直しました。 ガイドブックのような要素は殆どない…

クラシックには詳しくないけれど、昨年末からホロヴィッツにハマっています。 特に繰り返し聴いているのは、ショパンの『Polonaise Op. 53 in A flat major』。これがもう凄過ぎて…。 「誰からも応募がなかったら、どうするの…」(改めて文字にしてみると、…

あけましておめでとうございます。 驚くほどのスローペース更新ですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。 皆さまの一年が健やかでありますように。