現在。

昨夜。シゲルさんが、昔付き合っていた男の子と全く同じ話をした。
同じ本の、同じ件を、同じことをしながら、話していた。
わたしはビックリした後、すぐに泣きたいような笑いが出た。
「さすがやね。ミナちゃんの好みは一貫してるなぁ…」
ホームベーカリーから香るパンの匂いには少し飽き飽きしていて、にんじんサラダの歯触りはいつも微妙。久しぶりに買って料理した牛肉には胸焼けをして、気がつくといつもひとりぼっち。
梅雨入りは、なんだか肌寒い。
「想い」に甘えて学ぶことをせず、「魔法」に頼り過ぎて目の前を受け入れられず。
夢は、いつもいつも内を向いている。
外は、物凄く遠い。
くだらない。
わたしは、本当にくだらない。