「はじめて新幹線から富士山が見られるなー」なんて話していたシゲルさんは、久しぶりの新幹線で少し興奮しているわたしの横で見事に眠り続けていた。
東京へ着いてみると、少しの雨降り。全然、暑くはない。
有楽町・東京国際フォーラムで「ART FAIR TOKYO 2011」。
シゲルさんはneutron tokyoから個展形式で出展させていただきます。
搬入は10時から14時過ぎまで。16時からはプレオープン。
はじめての体験に緊張を覚えながらも、心強いギャラリーオーナーやスタッフの方々に支えられながら、この感謝の想いをかたちにしたいと思っていました。
21時までのプレオープンを終え、帰りにはまた雨降り。
知らない街の安い中華料理屋に入り、わたし達はわたし達の夢を語り合う。
「いつか」が少しずつ近くなる実感と、もっと遠く大きくなっていく別の「いつか」。
店を後にすると、シゲルさんはいつも「ミナコのごはんが食べたい…」と言う。
アスファルトは雨に塗れ、街はもう暗闇。
わたし達は控えめに手をとり合って、この世でふたりぼっち。