えみちゃんはいつもご馳走でもてなしてくれ、わたしは何度でも胃袋をつかまれてしまう。
彼女の小さな手のひらから作りあげられる、ひとつひとつの味や形、手際のよさや美しさ…
誰かを想って料理をすることの喜びを、えみちゃんはわたしに教えてくれました。
そして、彼女の家に少しずつ増えていく素敵なうつわ。うつわを並べては、よく二人でうっとりとしたものです。
この日は、八月がお誕生日のえみちゃんにささやかなお祝いも。
二人だけの大切な時間。
こうしてここへ来られるのも、これがもう最後です。