テレビが台風の話題を繰り返す中、ふたりで雨降りの京都へ。
gallery morning kyotoで、田中秀介くんの個展「回想と突発のわれわれ」(9/10〜9/22)。
DMをいただいた時から感じていたけれど、今回の新作には様々な人物像が描かれていて、寡黙で湿度の高い前作までのイメージから比べると、とてもおしゃべりで光沢を放っているような印象だった。
紀伊半島を描いていた大作も筆のタッチは細やかなのに、作品全体の激しいうねりがかっこよくて、田中くんはいつでも繊細で力強いパフォーマンスを魅せてくれるのだなぁ…と惚れ惚れ。
雨が強くなっていなければ、次のギャラリーまで歩いて行く予定にしていたけれど、空模様は容赦なく、わたし達はしょんぼりとバスに乗って移動する。
ギャラリー揺で林勇気さんの個展「the world -つづきのための地図-」(9/3〜9/15)。
このギャラリーには、洋室と和室、それにお庭という三つの展示空間。
洋室に置かれたモニターに映し出された映像と、そこから眺めることの出来る庭に置かれたモニターに映し出された映像、その二つの連なりを拝見していると、同じ場所の過去と現在、その中の様々な移ろいや僅かなズレが映し出されていて、発見が作品に繋がることや、作品が残っていくことについての意味などを感じた。
また閉め切られた真っ暗な和室の空間に映し出されたアニメーションは、果てしなくスペーシーで、宇宙へ出かけたような心持ち(行ったことなどないけれど…)。はぁ、素敵過ぎるー。
その後も雨脚はどんどんと加速して、わたし達は急かされるように帰宅した。