また手持ちの写真と『お豆』の日付けが追いついてしまったので、久しぶりに「食卓のふたり」を載せます。





お相撲さんのように大柄で大食漢だった父と、そんな父のためにせっせとごはんを作ることが生きがいだったマッチーとの間にうまれたわたしは、ごく自然な流れで食べることが得意な人間に育った。
けれど、若い頃に出会う女の子達は小食な子が多くて、自分のそれはいやしいことで恥じるべきことなのだと思っていた。
そんな時に出会ったのが料理家高山なおみさんの本で、これまでに覚えのなかった新しい感情を彼女の料理本やエッセイから感じとることが出来た。
不思議なことに、そうすると出会う人達まで変わっていったのだった。
そして。わたしは来る日も来る日も料理をしている。
毎朝シゲルさんに詰める弁当も、美味しいパンがある朝ごはんも、弁当の残りで盛りつけた自分の頼りない昼ごはんも、いとおしい気持ちで台所に立つ夜も、パパッと手抜きをする晩ごはんも…
毎日毎日毎日。
好きな人と食卓を囲むこと。
ひょっとすると、わたしはそれだけがあればいいのかもしれないなぁ…。なんて。
そんな九月の食卓。