一筋先の小さな子供のいる家の父親が、ここまで聞こえてくる大きな声でオペラのような謎の歌をうたっている。
それに合わせてはしゃぐ子供たち。真似をしようとしているのかしていないのか子供たちはぐだぐだで、父親はテンションが上がり過ぎである。
声の響きからして、きっとみんなで風呂に入っているのだろう。
夏の夜、開け放たれた窓からのささやかな贈りものだと思った。