灯台守の恋」
2004年 フランス 監督:フィリップ・リオレ
わたしは灯台が、とても好きです。
だけど、いつも灯台を見に行く時には、視界にその姿が入って来た瞬間に怖くなります。
その理由が何故だかわからなかったのだけれど、ムーミン読んで、この映画を観て、それが何故なのかはっきりしたように思います。
この映画、曇天な島の風景がとにかく美しいです。
そして、隅々までうっとりしてしまうフランスの家具や小物。キッチン周りや食器なんて、わたしのど真ん中を突いてきます。
けれど、ストーリーが悲しいなぁ…と思いました。それは島にやって来た灯台守と島の奥さんの恋の行く末ではなく、奥さんの旦那さんが貫いた想いに。ただ、悲しいな、と。
二人の恋が全然美しく見えてこないのは、旦那さんをいい人に描き過ぎだからです。
そして、人を好きになってしまう気持ちというのは、改めてどうしようもないものなのだな、と。



スパニッシュ・アパートメント
2002年 フランス・スペイン 監督:セドリック・クラピッシュ
フランス人の男の子が一年間スペインへ留学。
そこで様々な国の若者達と共同生活をスタートさせ、物語りは展開していく。
若い頃に観られたら、もう少しは楽しめた映画なのかもしれない。
こういう映画についていけなくなったのは、やはり年齢だろうか。
しかも、遠距離恋愛の描かれ方が嫌で、若干落ち込みました。
「猫が行方不明」(95年)の時は無理矢理な感じもしたけれど、あたたかかった。
この監督は、「自分探し」「青春」「ちょっと変わり者だけど憎めない人達」が好きなのだなぁ…。