昨晩の深夜三時頃、アトリエで制作をしていたシゲルさんがお台所で大きな羽音がしているのを聞きました。なんだろうと明かりをつけてみたら、それは虫かご(シゲルさんの手作り)から逃げ出したジェームスだったそうです。
朝ごはんの時に、シゲルさんは言いました。
「あんなふうに元気に飛んでいるジェームスを見ていたら、もう外に放してあげなきゃと思った。これから、奥さんも探さなきゃいけないし…」。
わたし達はなんとなく黙りがちになりながら、今晩ジェームスを雑木林に返してあげる約束をします。
そう。ジェームスがかわいいのはもちろんだったけれど、おまけに、ジェームスに喜んでいるシゲルさんを見ていられたのがなんとも幸福でした。
どうか、ジェームスがいい娘さんと出逢えますように。
ありがとうね。