制作の合間、シゲルさんはベランダに出て煙草を吸っていました。
そっと耳をすませていなければ逃してしまいそうな…
その優しい声は、気持ちの全てを言葉にするわけではなくて。
上手く歌詞が出てこない歌をそれなりにそっと口ずさみながら、今日も見落とさない事を大事にしたいと…そう強く願っていたのでした。


“きっとあなたが流す涙を 僕はただ縁取り
夕闇の悲しさ 気付かれないように
海辺の青と 君のすべてを舟に浮かべて
やわらかな夜を迎えよう”