シゲルさんと冬耳くんの展覧会を観るために、ニュートロン京都まで。
じっと見入った後に目を閉じてみると、まぶたの裏で水玉が躍っている。
それは強い光を見た時のあれと似ていて、色彩の発色から溢れ出た光と光がぶつかり合い、ひとつひとつの音がオーケストラになっていくみたいだった。
ぼんやりしていると危なくて、途端に地上から何百キロも離れた上空に放り出されたみたいな気分になる(もしくは身体のもっとも未知な部分に出会ってしまうような…)。
この街を抜け出したい、そんな人にはたまらない空間になっていたのではないでしょうか。
また、その印象とは相反した優美な筆の流れも、なんとも素晴らしいものでした。
三人で「きゃッきゃッ」言いながら(言ってませんが)、仲良く写真も撮りました。素敵な展覧会を、どうもありがとうね。
そして。この日の夜は、ニュートロン京都で行なわれた、高鈴さんのディナーライブにもご招待していただきました。
「この歌が歌えないと、この人は死んでしまうのではないだろうか」、そう思わせた彼女の歌声にわたしは驚いて、とにかくずっとじっと眺める。
後ろに冬耳くんの絵があるというのも、なんとも不思議な気分だったなぁ…。
実際にライブを自分の心と体で感じるというのは、やっぱりとてもいいものだなと思いました。
心躍らされた冬耳くんの絵と、ニュートロンの美味しいごはんと、高鈴さんの歌声…
今日のこの体で受けた感動と味と音が、また明日からのわたしの血と骨になっていくのだな。
帰りに立ち寄った冬耳くんの部屋では、赤い小悪魔(小悪魔というより、むしろ悪魔?)が出迎えてくれました。