先日、先生の工場へ行った時にいただいたチェリーの木べら(写真前)。
先生の木べらは、六年程前にも一度いただいたことがありました(写真後)。
確か、先生が家具職人をはじめられたばかりの頃です。
その木べらをずっと大切に使い続けてきましたが、昨年ふとしたことで欠けてしまい、そのことを先生にお会いした時に伝えたのでした。
すると先生は「何に使っているの?」と驚いた顔をして、すぐに新しい木べらを幾つか出して来て下さり、その中から好きなものを選ばせてくれました。
趣味の製本でずっと大切に使い続けてきた、先生の木べら。
すっかり使い込んだ木べらのように、新しいこの木べらで次に旅行本を作ることが出来る日はいつになるだろう。
新しい木べらはまだまだピカピカな顔をして、毎日使うペンケースの中にいます。



四月のはじめに東京に住む友人から届いた小包。
中には、須賀敦子さんのエッセイ『遠い朝の本たち』、渋谷慶一郎さんのCD『ATAK015 for maria』、ジョン・ルーリーのポストカード、おそらく彼の本棚を写した写真とその裏に書かれたメッセージ。
須賀敦子さんのエッセイはシゲルさんが先に読み終えて、今はわたしが読んでいます。
まだ途中なのですけれど、印象に残ったものに「父ゆずり」という章がありました。
亡くした父と自分とが何度も色濃く重なり合って、わたしは未熟で頭が悪いので何と言ったらよいのかわからない気持ちになります。
それに、渋谷慶一郎さんのピアノは美しく、ほの悲しかった。
何度も聴いている内に、まるで自分の記憶ではないような…「さようなら」を言えなかった恋を思い出します。
新しい本や音楽に出会うというのは、これまでにも知っていたはずなのに、何故だか初めての気持ちを知ったようになってしまう。
そして、今日もわたし達はたくましい友人達の想いに支えられてばかりいる。
なかなかお返しが出来ずにいるけれど、まずは健康でいなければ…そんなことを思った五月の終わり。
ありがとう、吉田くん。また九月に会いましょう。



今日もシゲルさんは朝から制作。
わたしは自分の仕事の合間がてら、そんなシゲルさんの横で手帖に“シゲルさんとしたいことA to Z”を書いています。
A…[America+Alaska]アメリカ+アラスカ旅行
B…[Big Bird]ビッグバードとスリーショット
C…[Cooking]手作り餃子会
D…[Drive]レンタカーを借りてドライブ旅行
E…[Express]特急列車に乗って駅弁を食べる
F…[Flower Garden]秩父高原牧場のポピー畑へ行く
………
今はまだなかなかふたりで出かけることは出来ないけれど、それでも机上旅行という得意分野を習得。
いつの日か必ず実現させるため、わたし達の合い言葉は「ふたりでがんばっていこうね」です。



【朝ごはん】
・ホットケーキ(トッピングにグラノーラ、プレーンヨーグルト、はちみつ)



【晩ごはん】
・白いご飯
・味噌汁(ちくわ、玉ねぎ、わかめ、青ねぎ)
・豚肉と玉ねぎの甘辛炒め
・水菜と春雨の中華サラダ
・人参のナムル
ミニトマト
・焼きちくわ
・子持ちこんぶ