京都展に向けての新作『central park』。
わたしの写真から起こしてくれた風景が、全く異なったものとなり、アトリエで目の前に立ち上がる。
シゲルさんがニューヨークに住んでいた頃、一度だけ会いに行くことが出来ました。
そして、その滞在最後の日、わたし達はセントラルパークへ行き、巨木の桜の下でのんびりと花見をする。
どこから溢れ出て来るのかわからないくらい幸せで、それでもまた離ればなれにならなくてはいけない、それはどこまでも恋しい花見でした。
あの春の日から三年が経って、気がつくと幸せなことばかりではなく、わたし達はすっかり哀しいことも辛いことも沢山積み重ねて来ました。
それでも、今一緒にいるということ。
優しくいられることを見失ってしまうことだってあるのに、わたしはどうしようもなくシゲルさんが好きです。