搬出の日。
朝方に降っていた雨も、ニュートロンに着く頃には上がっていた。
スタッフの方達もテキパキと作業を手伝って下さり、搬出は二時間程で終了。
すぐ横のカフェスペースでも次々に撤収作業は進められていて、なんだかわたしは胸がちくちくとしていた。
午後からはニュートロンの新しいスペースに作品を運ぶため、シゲルさんとはじめてneutron kyoto factoryへ。
これからはここでシゲルさんの作品を管理して下さったり、制作出来たりするようになるのだな。
ファクトリーという響きがぴったりな広い空間には、新しい大きな期待が満ちていて、それはとても素敵に思えた。
再び雨はぱらぱらと降り始め、わたし達はファクトリーを後にする。
いつかはこの街に住むこともあるのかなぁ…なんて、まだまだぼんやりと、それでも少し真面目に…
頭の中はいつでも次へと向かっている。