雨降りの夜に、作家の伊吹拓さんとシゲルさんの三人で晩ごはんへ。
伊吹くんが「イタリアン」だと連れて行ってくれたその場所は、これまでのイタリアンの概念を打ち砕く、立ち飲み屋のような…大衆食堂のような…なんて言ったらよいのか…見事に仰天なお店であった。
一歩中に入ってみると、そこは活気に溢れていて、店内はずっと満席の状態。
わたしは店内の掃除の行き届いてなさにどきどきとしていたのだけれど、次々と出てくるお料理の美味しいことったらっ!!!ウニのパスタなんて、きっと一人で何皿かは食べられる…
そして。伊吹くんとのはじめての食事は、とてもよかった。
伊吹くんとシゲルさんは小さな頃からずっとスポーツに情熱を注ぎ(伊吹くんは野球、シゲルさんはサッカー)、ある年齢から絵を描くことへと人生はシフトしていく。
わたしは小さな頃からずっと絵や写真に夢中だったから、そのシフトチェンジが凄いことに思えて、富士を仰ぎ見るような、夜霧の中を歩いて行くような…そんな心持ちでふたりの話を聞いた。
後に「伊吹くんは血に呼ばれたんだ。僕はそういったものが全くないけれど…」と、シゲルさんがぼんやりと言っていたことを思い出す。
伊吹くんはクールに見えるのに、話し上手で、わたし達ふたりにきちんと近づいてきてくれる。そんな人だった。
雨はずっと降り続いて、帰宅する頃には大雨に変わる。
駅から家までの道程を、シゲルさんとふたりで「唇がウニやー、たまらーん」などと話しながら少し足早に帰宅した。
途中、ふと街灯に照らされた雨粒を見上げたら、それはちょっと満点の星空が降ってくるような感覚になる。
明日は晴れて、星が出ればいいのに。



【朝ごはん】
・ハムエッグのせ全粒粉トースト
・水菜、コーン、ミディトマト
・ブルーベリー入りヨーグルト
・ミルクコーヒー



【晩ごはん】
・これがそのウニのパスタ!
(他にもいろいろいろいろ…また行きたいー)