コインランドリーでの洗濯がなかなか終わらなくて、安宿の狭い部屋でわたし達はあまり余裕のない時間を持て余す。
今日は搬入二日目。
地下鉄を降りて地上に出ると、ギャラリーの近くにある神宮球場には長い列が続いている(宮本選手の2000本安打のため)。
今日は晴れてよかったなぁ…と思っていたら、搬入を終える頃には嘘みたいな大雨。
JRの駅を目指して歩いていたけれど、みんな急な雨降りで電車移動をしようとしていて、入場規制のために駅にも近づけない程の人波。
それならば地下鉄にと思っても、やはりこちらも同じで、切符を買うのに30分も並んだのだった。
首都東京、やっぱりすごいな…。
そんな中、どうしようかと迷いながら、せっかくだしねぇと、原美術館杉本博司さんの『ハダカから被服へ』展。
閉館の30分前に、なんとかぎりぎりで間に合った。
そして。美術館を出る頃には、嘘みたいな青空。
「いったいなんなんだー」「もう、なにもかもなんなんだー」と、シゲルさんと半ば壊れ気味に叫びながら駅までの道を歩いた。
「虹でも出ればいいのにさー」
「ミナコ、いつもそればっかりやな」。