母と二人で父の墓掃除へ行く、穏やかで幸福な午後。
年々、ずっと父の墓へ参る機会を気にしている。これって、歳のせいなのかな。
いつも晴れ渡る空。
黒く光る墓石は熱を帯びて、それを磨くわたし達の手のひらにどんどんと温度が伝わる。
吹き抜ける風、眺めのいい土地、挨拶し合う声…
恋しい。