身体の様子がおかしかった。
これは検診に行かねばと、病院を予約してみたけれど、それまでの時間がうんと遠い。
そんな中、あんまりにもシゲルさんが優しくしてくれるので、嬉しいのか悲しいのか怖いのか…よくわからなくなって、ただぽろぽろと泣いた。
検診を終えて、おかしいと思っていたところに異常がないとわかると、どっと恋しさが溢れ出して、こんなにも素敵な夕焼けは見たことないんちゃうかな…みたいな気分で、急いで家まで帰って台所に立った。
野菜を切っていく感触、包丁とまな板の音、沸き上がる鍋から香る湯気のにおい、茹でる青菜がパッと鮮やかになる瞬間、今日使う食器を並べ、一つひとつ大切に料理を盛りつけていく時のあのなんとも言えない気持ち…
早く。早くシゲルさんに会いたい。