「気になる風景」というものがある。
別に何かがあるわけではないのに、通りかかる度に気になって、今日はじめてシャッターを切ってみた。
これといって特別な何かが写っているわけではないけれど、やっぱり写真に切り取ってみても、わたしには気になる風景のままだった。
そこにはいったい何があるんだろう。
イリアム・エグルストンは自身の写真について、「特別な何かが写っているわけではないけれど、誰かのための『何か』が写っている。そう信じてシャッターを切っている」みたいなことを言っていた(かなりテキトーな翻訳&解釈です)。
わたしはその『何か』にまんまと引っかかって、彼の写真をこよなく愛している。
写真集をめくる度に、何度でも新しい興奮に出会えるのだ。
そして、こんなふうに思う。「何でもない写真を撮ろう。撮り続けよう。ああ、燃えるぜぇ」。
この頭の悪さが、あれなんだろうなぁ。きっと…。とほ。
(ところで。エグルストンは、シゲルさんのアメリカでのお母さんでもあり友人でもあるヴァージニアの古い仲間だそうです。三人辿れば、世界は皆友達ねっ。…なんて)