海水浴から帰ってくると三人で順にお風呂をいただいて、今晩の鰻パーティーの準備に取りかかる事にしました。
気がつくと外は強い風と雨になっており、軒先で鰻を捌いてくれたジゲルさんはものの見事にずぶ濡れに。
二人が火をおこしてくれたバーベキューコンロには鰻とサザエ(お父さんとお母さんが用意して下さった)を並べて、お母さんの美味しいごはんと一緒に今夜の晩ごはんは始まりました。
こういった事がいつぶりだったのか、とても楽しく、よく食べ、よく喋り、よく笑ったように思います。
途中、停電があり、懐中電灯ののんびりとした光の中でいただくバーベキューも、なんともよいものでした。
部屋へ戻ると強い眠気がやって来て、この日も早々と就寝。


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驚くほどに曇天な中、シゲルさんのおうちからすぐ行った所にある海水浴場へ行きました。
雨も上がっていたので、当初から予定していた海水浴を楽しむ事にします。
翌日からやって来る台風のために波は高く、五歳児レベルの水泳能力(シゲルさん談)のわたしは波際近くで浮き輪を身につけたままでしたが、お兄さん二人は高波に興奮。
シゲルさんの遊泳能力の高さには、冬耳くんとわたしは少し驚きでした。
土砂降りでも、鰻を釣る事が出来なくても、卒業アルバムの中のシゲルさんに吹き出しそうになっても、海が寒過ぎても、かけがえのない夏の一日とはこういった事をいうのでしょうか。
冬耳くん、あまり楽しそうな写真が撮れていなくてごめんなさい…。


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冷えきった身体でおうちへ戻ると、お母さんがカレーライスを作ってくれていました。
久しぶりに食べる誰かの作ってくれたカレーライスは、どうしてこんなにも美味しいのだろうか。
窓の外は午後からも雨は止まず、三人でのんびりとした時間を過ごしていました。
冬耳くんとわたしはシゲルさんの卒業アルバムを見ながら、なんだかよくわからない元気をもらったり。
少しずつ雨が小降りになってきたのを確認すると、最後にもう一度だけ磯まで出かけて鰻を探す事にしました。
けれどもやっぱり残念な感じで釣りを終えると、シゲルさんの地元の後輩がシゲルさんがわたし達を連れて帰省している事を知り、数日前に捕まえた見事な鰻をおうちまで届けに来てくれたのです。
この瞬間、冬耳くんとわたしはその後輩の彼にうっとり。
これでめでたく、今夜は鰻パーティーです。


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冬耳くんのブログにもありましたが、二日目・三日目は雨降りだったため、とにかく写真が少ないのです。
はじめに出かけた渓流では、辿り着いた頃にまた雨が強くなり、わたしはカメラを持たずに川へ入りました。
鰻釣りにはコンディションも悪く、濡れていく身体がどんどんと体温を下げていきましたが、シゲルさんの顔を見ると、それはもう狩猟民族のなにで(狩猟民族と出会った事はないのですが…)、ここはぐっと気持ちを堪えこの人についていかねばならない…と感じたのです。
結果、残念ながら渓流ではアタリもなく、流れがまだ穏やかな下流へと移動。
驚く事に、こんな下流でもシゲルさんの地元では鰻を釣る事が出来てしまうのです。
ここではシゲルさんが竿に鰻の手応えを感じるといった事もありましたが、やはり雨降りの日は残念ながら条件が悪く、冬耳くんとわたしは一度も鰻の顔を見る事は出来ませんでした。


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朝から見事な土砂降り。
水着の上にカッパを羽織って、朝八時半より鰻釣り(シゲルさんは自身を鰻釣り名人だと、しつこいくらいに言い張るのですが、果たして…)に出かけます。
お母さんには「鰻釣りなんかに付き合わされて…」と、見送られました。
雨も小降りになったのを見計らって、いざ出発です。